こんにちは、株式会社Wizでエンジニアリングマネージャー(以下EM)をやっている上野です。
バックエンドエンジニアとして活動したのちEMとなり、数年経過しました。
今回、WizのEMがどんな活動を行っているのかを振り返った上で、 さらなるエンジニア組織の前進のために、10月から実施した組織再編について紹介します。
(前提)そもそもエンジニア組織はなにやっているの?
前提として、Wizのエンジニア組織は大きく2つの役割を担っており、すべてが自社開発となります。
- 各種Webメディアを開発し集客する広告的役割
- 社内外を業務改善したり、営業価値を最大化するようなWebプロダクト開発
WizのEMの現役割
現役割の整理には、「エンジニアリングマネジメントトライアングル」を利用させていただきます。 先人の方々の知見が詰まった非常にありがたいモデルです。
- https://steam.place/entry/2019/07/03/083000
- https://github.com/engineering-manager-meetup/engineering-management-triangle
「テクノロジー」「プロダクト」「チーム」の軸の間をそれぞれ埋める空白領域が、EMの役割だという考え方です。
弊社において、役割として担っている部分に色をつけたものが以下です。
弊社のEMとしては、赤部分を担うことが主な役割です。
一方で、青部分のような特定のEMのみ担っているものもあり、 これは、各EMのやりたい領域や得意領域に合わせて遂行している部分です。 弊社の「言ったもの勝ち」「やったもの勝ち」の文化が出ている部分ではないでしょうか。
また、全体として「チーム」に寄っていると思いますが、これも文化として「人の成長」「何をやるかより誰とやるか」を大切にしている結果かもしれません。
具体的には主に以下のような活動を行っています。
- アサインやメンバーのリソース/進捗マネジメント
- メンバーのやりたいこと、できることを考慮したアサインと、完遂までの支援、負荷調整など。
- メンバーのキャリア開発・成長支援
- 1on1、コミュニケーションをベースとした関係構築
- 組織としてのビジョン・ミッションの共有と評価・フィードバック
- 組織のやりたいと個人のやりたいをマッチングさせ目標を定め、取り組みをフィードバック。
- 採用活動、面接
さらなる成長に向けての組織再編
まずは結論から。このような Before → After にしました。
なぜこのような再編をやったかについては、以下のような課題解決の考えからです。
「ミッション」に、よりフォーカスする
EMトライアングルの現状でも出ていますが、「プロダクト」寄りの役割がまだまだ弱いと感じていました。 これは、ミッションが弱いということにもつながり、ここをもっと担っていきたいという課題がありました。
そこで、Beforeのような「フロントエンド」「バックエンド」といった職能別組織をやめ、 「メディア」「プロダクト」といったミッションの大枠で組織を定義しました。 そこには、各人が「フロントエンドだけ」「バックエンドだけ」を学習・業務遂行すればよいわけではなく、 ミッション達成のために得意分野を重ね合わせ、協力していってほしいというメッセージです。
曖昧な部分を、役割として明確化し、整備したい。
エンジニアのメイン業務は開発することですが、それだけでは強いエンジニア組織になりません。 例えば本ブログのような社外向けの発信といったものや、採用にまつわるイベント・カジュアル面談といったもの、 教育体制を作ったり、コミュニケーション改善のための施策などなど、開発体制をつくるための周辺業務があります。
もちろん全社的には採用や教育の事業部は存在しますが、エンジニア組織に適用するにはマッチしない部分もあるため、 これまでエンジニア組織内の有志のメンバーやEMが推進してくれていました。 これが、上記EMトライアングルの青部分「特定のEMのみ担っているもの」であったり、 赤部分「EM全員が担うもの」でもEMによって得意領域の違いから取り組みに濃淡がありました。
そのため今回、「本部」を組織構造として明言した、ということになります。
以上が、組織再編の思いです。
おわりに
このように、エンジニア組織は、EMとメンバーがともに 様々な試行錯誤を繰り返しながら、日々成長していっています。
一緒に切磋琢磨したい方、エンジニアもEMも募集していますので、 興味のある方、ぜひご覧下さい。